店は客のためにあり
店員と共に栄え
店主と共に滅びる

商業界初代主、倉本長治(くらもと ちょうじ)さんの哲学で、数年前に知りました。
とっても勉強をしている方は、これだけだと、仕入先等の協力会社や、それを支える家族とかと共には栄えなくて良いのか(怒)となる方もいらっしゃるかも知れません。

そんなコトは、この方の話を聞いたらすっ飛びます。

長野県のお隣、山梨県に105年間、お客さまに支え続けられたスーパーが閉店しました。
その最後の社長である「小林 久さん」の講演会に今日、参加することが出来ました。



根っからの商売人気質である小林さんの話は、130分休み無し、喋りっぱなしのぶっとうしでも飽きさせないスリリングでエキサイティングな内容でした。

正直130分なので、内容も濃い!
だから、脳みそがアップアップなんですが…その中で、僕が印象に残ったことがいくつかあります。

その1つが「店は客のためにあり、店員と共に栄え、店主と共に滅びる」です。
小林さんに社長が代わり、100年以上支えてくれた地域のお客さまのために、そして店員が安心して働ける職場づくりを強行し、会社は危機を乗り越えます。
でも、小林社長が一人で色々な事を抱えてしまったため、倒産してしまいます。(コレが原因かどうかわからないけど)

そしてもう一つ。
「助けてほしい!と回りに言うことができなかった社長」です。

もし、社長だけではなく会社の未来を一緒に創るスタッフがいたら。
社長が、もっとはやく「助けてほしい」ということを周りの方に言うことが出来ていたら。

もしかしたら「やまと」は倒産していなかったかも。
僕はそう思いました。

そして、もう一つ
困難に直面したら、逃げない。
動く。
そうしたら何かが変わる。
変わった状況に応じて変化して動く。
なんとかなる。

はじめに「動く」ことも大切ですが、もっと大切と思ったのが「変わった状況に応じて変化して動く:現在の状況で最善の行動に変化させる。」です。

動き出すのも大変ですが、変化を発見し、変化に応じて変化させていくこと。
よく言うPDCSとかPDSとかのサイクルを使うとか、そんな事を本能でやっていたんだと思います。

小林さんは、会社が困難な時に社長になり、ずっと困難の中での経営だったようです。
困難な時、銀行や税理士等に「ウチの企業困難!助けて!」なんていいづらいのはあたりまえかも知れません。

そんなときは、もしかしたら商工会議所・商工会だったらいい易いかもしれません。
こんなことにも、活用していただけたら嬉しいです。

(小林さんの場合は、商工会の副会長だったとお聞きしました。だから、余計に言いづらかったかも知れません。)


■この記事と併せて読んでいただけると嬉しい記事です
2019/05/27
『こうして店は潰れた 地域土着スーパー「やまと」の教訓』 三代目経営者 小林久 著
経営者としては失格だった私が、この業界への“遺言”を記しておこうと思ったのです。私ができなかった地域への恩返しを、読んでいただいた誰かに、同じ過ちを繰り返すことのないように託したい。お隣山梨県にこんな地元密着型のスーパーマーケットがありました。業界でも先んじて移動販売車を走らせて“買物難民…





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プロフィール
中沢源雄(スワサブロー)@商工会議所スタッフ
中沢源雄(スワサブロー)@商工会議所スタッフ
中小企業を応援する長野県内の商工会議所に勤務するスタッフ。
企業で働くスタッフさん等すべての方が安心できて、生き生きと働ける地域社会になることが夢。
自転車活用研究会4Jチーム諏訪スタッフ。
MTB、Trekking、Ski、山菜huntingと自然の中で遊ぶのが大好き!でも、アウトドアの不便さは苦手…
座右の銘「単純なバカでありたい。