2023年から導入予定の「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」をもう一度整理

中沢源雄(スワサブロー)@商工会議所スタッフ

2018年07月13日 19:44

来年予定されている消費税率10%引上げも一大事だと思っていますが、
それ以上に2023年からひっそりと導入予定の「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」が改めて「重いな」と思っています。


昨日、今日と商工会議所スタッフの義務研修
その中で「インボイス方式」の説明がちょこっとありました。

簡単に整理すると…

◯2023年10月1日以降、税務署に登録された企業ではないと消費税の仕入税額控除にならい。
◯登録するには…
「課税事業者でなければならない」
「請求書や領収書に決められた事項を記載しなければいけない」

ということです。

あくまで「消費税の仕入税額控除」なので、仕入経費には適応されます。
非課税仕入になるので、消費税の計算のときに影響がでます。

単純例だと…
◯税率8%
◯100円の商品を仕入れて
◯100円で販売する。

◎課税仕入の場合
仕入108円 - 売上 108円 = 損益0円です。
消費税仕入8円 - 売上8円 = 納税0円になります。

◎非課税仕入の場合
仕入108円 - 売上 108円 = 損益0円です。
消費税仕入0円(非課税なので) - 売上8円 = 納税8円になります。

消費税分だけですので、たった8円余分に影響がないと思われますが…
飲食店とかお使い物を売っている小売店とかは経理の方がこういう風に言うんじゃないかなと思っています。

「あそこのお店は経費にならないから使わないで!」

正確にはそうではないんですが、きっとこんな会話になると思われます。

そしてもう一つ「課税事業者でなければならない」こと。
現段階では売上1000万以下は消費税免税事業者です。
インボイス方式に登録するには1000万以下でも課税事業者になるしかありません。

結構、複雑で重い新制度導入だと思われます。

ちなみに「まだ正式には決まっていない」制度です。
もちろん日本商工会議所以下全国商工会議所は「制度導入見送り」を強く要望しています。

でも…準備をしておいて損はありません。
消費税軽減税率を併せて注目をしていただいたら嬉しいです。

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