JPQR実証実験事業終了…そして解ったこと

中沢源雄(スワサブロー)@商工会議所スタッフ

2020年02月10日 20:00

小規模企業にとって、時間(手間)はとっても大切です。
そして、それが中小・大企業に比べて少ない…これが課題だと多くの方が実感していると思います。

長野県内の商工会議所、商工会が皆さんに「協力してください!」とお願いして始まったJPQR実証実験が3月を持って終わります。

◯JPQRとは
JPQRとは、国内に急増したQRコードキャシュレス決済の支援ツールで、総務省が推し進める事業です。
一つのQRコードで、複数社のQRコード決済が出来る。コレが売りでした。

◯実証実験の結果は?
当然、当商工会議所も参加しました。
そして、課題が浮き彫りになったと思います。

◯課題は「手間」
JPQRの売りは「複数社のQRコード決済が一つのQRコードで出来る」ことです。
でも、それだけなんです。

というのも、例えば一つのQRコードで3社のQRコード決済が出来たとします。
バーコードは一つだけど「入金を確認する管理画面」も「利用明細書」「困った時のサポート」もすべて別々。
「入金」もそれぞれの会社ごと、会社の都合で振り込まれます。

これ、とてつもなく大変です。
例えば、間違って返金処理をするとき。
お客さまが使ったQRコード決済会社の管理画面を開き、そこから返金操作をします。
これが、各社ともに操作方法が違うんです。

利用明細書もそうです。
各社から発行されるので、記帳がめんどくさいです。

入金処理も同じことが起こります。

そして一番行けないのが「サポートセンター」
各社のサポートセンターに問い合わせをしなくてはいけないので、とっても手間。
あれあれ?このQRコード決済会社のサポートどうすれば良いんだっけ??

もうイライラです。


結局「レジのまわりだけがスッキリするだけ」のメリットだったように感じます。


◯そんな課題を解決したQRコード決済サービスが登場している
こちらは「日本美食株式会社」という民間の企業が始めたサービスです。
JPQRの課題を見事に解決しています。



「ひとつの契約」
「ひとつの管理ツール」
「ひとつの明細」
「ひとつの業務フロー」
「ひとつのカスタマーサポート」



やっぱり…


JPQRの実証実験にご協力頂いた皆様には、本当に申し訳ありませんが…

小規模事業にとって、手間を増やすツールになってしまった(TдT)

そんな課題を感じた事業なのでした…


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