新型コロナ感染患者確認報道があった諏訪地区で体験したこと

中沢源雄(スワサブロー)@商工会議所スタッフ

2020年04月07日 20:31

4月4日から3日連続で新型コロナウイルスに感染症患者さんいる事を確認した長野県から発表がありました。

僕はちょうど出勤していて、お客さまと話しているときにこの情報を知りました。

そこから、今日までに体験したこと、そして注意したいことを整理してみます。


◯地域に住む方が「命を守る」という意識が非常に強くなった




まず「感染したくない」という不安から、「感染者の特定」がSNS上で一気に拡散します。

◆◆で働いている人だ!
◆◆地区に住んでいる人だ!

もう色々です。

そして、2人目の感染患者さんの確認報道。
その方が1人目の方と諏訪市内でお会いして、1人目の方に感染したんじゃないかという報道。

その報道から「どこで会ったんだ?」という「場所の特定」がSNS上で一気に拡散します。

◆◆のお店のようだ。

僕が聞いただけで、お店の名前は10店以上ありました。

この情報収集の裏側には「自分が感染したくない」「自分の周りにいる方を感染させたくないから教えてあげたい」こんな心理が強くなって、自分の得た情報を一人でも多くの方に伝えたい!が原因を作っているように思えました。

その中でも、影響力や信頼ある方の発言は「間違った情報を正しくしてしまう」という事も体験する事になりました。


そして、高齢者を守ろう!という意識も強くなります。

「うちには年配の方がいるから…」

こんな言葉をよく聞くようになったし、実際にお客さまやスタッフさんに高齢者の多いお店の休業も実際に何店舗かありました。


◯休業の相談が非常に多かった

お店を開けていてもお客さま来ないし…
もしスタッフに感染したらと思うと心配だし…
スタッフや自分が感染していて、お客さまに感染させてしまったらと思うと心配だし…

理由は色々ですが「休業」の相談がかなり多くありました。

実際に休業したり、営業時間を短くしたり、スタッフさんに休んでもらったりしたお店は非常に多かったと感じています。


◯実際に来店するお客さまは「激減」した
食堂、焼肉、そば、レストラン等々比較的影響が緩やかだったお店も明らかにお客さまが減りました。

「1、2週間はだめかもね~」

飲食店経営者からは、こんな言葉を聞きました。

そして、整体やリラクゼーション等「体に触れるサービス」のお店もキャンセルが相次いだとお聞きしました。


◯当然、経営の不安を相談する方も増えた

具体的には先行きが本当にわからないので、「運転資金=お金」が心配という相談が増えました。


本当に箇条書きですが、この4日間で僕が体験した一部です。

その中でも、一番守らなければいけないと思ったことがコレです。

『確信のない情報は人に伝えてはいけない』

感染患者が報告されたことで『命を守る』という気持ちに多くの方が変わりました。
それによって、情報を知りたい、情報を教えたい気持ちになったと思います。

ただ、コレが「あの店で会ったんだって、危ないから当分行かない」といった風評被害を生んだことも体験しました。

聞いても伝えなければ、広まらない。

コレを実現することもとてつもなく難しいコトも体験してしまったので、なんとも言えませんが…
最低でも、商工会議所のスタッフとか、市役所の職員とか、◯◯組合の役員さんとかは本当に正しい情報しか発信しちゃだめだな…こんな事を改めて気付かされました。

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