今年春に諏訪大社上社参道からほど近い場所にオープンした「つくりたて生アイスの店Het's」
その美味しさとオーナー夫妻のなんとも言えない雰囲気で旅行者だけではなく、地元ファンが急増中のお店です。

幹線道路沿いにあるお店には大きく「つくりたて生アイスの店」と看板が出ています。
生アイスとは「アイスクリーム製造後一度も凍らせることがない（保存しない）作りたてアイスクリーム」のことで、その口当たりや口溶け、素材の風味の広がり方等々がジェラート等々とは異なっていて、ここにお客さまが魅了されています。

フレーバーに長野県らしいフルーツや食材を多用していることも人気の1つです。

そして多くの方が「おいしい！」と選んでいるのが「ヘーゼルナッツのアイスクリーム」
お店の名前の由来になっているほど藤森オーナーがこだわっている食材です。




ここまでの説明では多くの方がここは「つくりたて生アイスが美味しいお店」と思っているはずです。

もう一度確認します。

『藤森オーナーがヘーゼルナッツにこだわっている』

実はここをお客さまに知ってほしい、お伝えしたい部分なんです。


藤森オーナーがこのお店を始めたキッカケ。
それは「諏訪地方で農業を営む方が増えてほしい」という夢を実現したいからだそうです。

藤森オーナーは畑も、田んぼも代々守ってきたいわゆる昔からの農家の家を継いでいます。
そんな藤森さんは農家を継ぐのがあまり乗る気ではなく会社員として働きます。
定年が近くなり農家を継がないと…という気持ちが強くなりますが、今までの農業では継続するのは難しいし、自分が営んでいても楽しくない…と思っていたそうです。

僕が農家を継ぎたくなる何か？を探していたときに出逢ったのが「ヘーゼルナッツ」だったそう。

大のナッツ好きだった藤森オーナーは「日本でヘーゼルナッツが育つんだ！」とうんと興味を持ちました。
しかも育てていたのが同じ長野県の方。
早速その方に生育方法を聞くと手間もそれほどかからず農業とそれを活用した製品開発や販売が可能だということに魅力や将来を感じたそうです。

製品開発や販売が出来ると言うことはお客さまと顔を合わせることも出来るから、ヘーゼルナッツやその商品を食べて「おいしいー！」って笑顔になっている姿を見て喜ぶこともできる。

これだ！とすぐに農家を継ぐことを決めたそうです。

『ヘーゼルナッツで諏訪地方にこんな農家さんが増えてほしい。』

藤森オーナーみたいに農家を継ぐことをためらっている方々が沢山います。
その方々が藤森オーナーのように代々守ってきた農地を守れるようになり、諏訪地域の農業が続いてほしい。

そのような夢をお聞きしました。

藤森オーナーはヘーゼルナッツを植えるため世界中のヘーゼルナッツを取り寄せて試してみたそう。
その中から最も質が高いイタリア原産を選び、その苗を5年後までに300本を植える計画です。


ヘーゼルナッツの事を知り尽くした藤森オーナーだから、ヘーゼルナッツアイスクリームが美味しいはずです。

現在ヘーゼルナッツはご自身で育てたモノではなく厳選し仕入れています。
3年後にはご自身が育てたヘーゼルナッツを使った何をお客さまと一緒に味わうことが出来るそう。
そして5年後には生アイスクリームは「信州産ヘーゼルナッツを使った」と表示できるぐらいの収穫量になるようです。

諏訪地方がヘーゼルナッツで有名になって農地が代々守られていく。

これがヘーゼルナッツアイスクリームが美味しいヒミツです。